スーダンの地雷除去活動に対する日本政府の支援

平成28年11月27日
スーダンの地雷除去活動に対する日本政府の支援


 日本政府は、地雷対策を重要な人道支援活動の一つと位置づけており、UNMAS注1)の行う地雷除去活動に対する最大支援国の一つです。

 2016年3月には、スーダン政府の自助努力を支援するため、カッサラ州、紅海州、南コルドファン州、青ナイル州でのUNMASの活動に対して、210万ドルを拠出しました。4月には、この支援の感謝の印として、国防担当国務大臣から、記念の盾が贈呈されました。


                       
                                 UNMAS事務所における合同記者会見


 ハルツーム南部のエラフォンには、地雷除去活動に従事するスーダン人を養成するための訓練所が設けられており、この拠出金は、その運営資金としても利用されています。8月17日、伊藤大使は、同施設を視察して、訓練生を激励するとともに、地雷のないスーダンに向けたスーダン政府自らの取り組みに対する日本政府の支援について説明しました。

                           

                              日本政府の供与した地雷探査機を操作する伊藤大使


 また、11月20日には、カッサラ州を訪問し、UNMASによる地雷除去活動の現場を視察しました。カッサラ州はスーダン東部に位置し、エリトリアやエチオピアに隣接しているため、第二次世界大戦の時から地雷原となってきたという経緯があります。

 伊藤大使はスピーチの中で、2019年までにオタワ条約注2)を批准しようとするスーダン政府の取り組みを評価し、国際社会の支援を受けて、この目標が実現することを願っている、と述べました。これに対して、スーダン国防担当国務大臣、国立地雷機構所長、国立地雷対策センター所長、カッサラ州知事らから、日本をはじめとする各国からの支援に対して、謝意が表されました。また、伊藤大使は、起爆装置を起動させ、自ら地雷の爆破処理を行いました。

                           

                                 起爆装置を押して地雷を爆破処理する伊藤大使


 日本政府をはじめとする国際社会とともに、スーダンが目標を達成し、地雷のないカッサラ州、紛争のないスーダンが実現することが期待されています。

 地雷除去に対する日本政府の支援については、Al Youm Al Tali紙(10月5日)、Sudan Vision紙(11月4日)、Akhir Lahza紙(11月16日)など、当地新聞でも報道されています。また、国連のホームページ、UNMASのフェイスブックにても、閲覧することができます。

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注1) 国連PKO局地雷対策サービス部UNMAS, United Nations Mine Action Service
注2) 正式名称:「対人地雷の使用、貯蔵、生産及び移譲の禁止並びに廃棄に関する条約」