令和2年度対スーダン共和国草の根・人間の安全保障無償資金協力「ハルツーム市周辺4地区救急車両整備計画」の署名式
令和3年3月18日
令和2年度対スーダン共和国草の根・人間の安全保障無償資金協力「ハルツーム市周辺4地区救急車両整備計画」の署名式
3月15日、ハルツーム市マヨ地区の母子保健病院において、令和2年度対スーダン共和国草の根・人間の安全保障無償資金協力「ハルツーム市周辺4地区救急車両整備計画」の実施式典が、濱野臨時代理大使、フダ・エルガイリ・アルマナー自由団体プログラムマネージャー、病院関係者及び地域住民参加の下、行われました。マヨ及びその周辺地区は、スーダン政府によって南スーダンからの難民やダルフール地域からの国内避難民の居住区に指定されており、ハルツーム市、オムドゥルマン市、北ハルツーム市には合計19万人以上の難民や国内避難民が居住しています。
式典に参加したマヨ住民
この計画は、ハルツーム市周辺4地区の保健・衛生・医療サービスの向上,特に緊急時の救急医療サービスの能力向上を目的としたプロジェクトです。マヨ及びその周辺地域には、これまで救急車などの緊急搬送車両が配備されていなかったため、本計画を通じて、今後は同地域の住民に対して緊急時の大病院への搬送等の医療サービスを提供することが可能になります。
式典において濱野臨時代理大使は、「乳幼児死亡率の推移を見ても、日本の医療はこの100年で急速に改善してきた。それは日本人の努力の賜であるが、同時に、国際社会からの支援なしには実現し得なかったものであり、日本としては、その恩恵をスーダンや南スーダンの人々に還元していきたい。サブサハラアフリカでは、出産時に命を落とす母子も多く、この案件は持続可能な開発目標(SDGs)の目標3の実現にも資するものである。このプロジェクトは始まったばかりであり、私たちは共に手を携えてより良い世界の実現に向けて協力する必要がある」旨述べました。
フダ・エルガイリアルマナー自由団体プログラムマネージャーからは、「今回の支援により、ハルツーム市周辺の4地区で救急患者の病院へのアクセスが改善され、迅速な搬送することが実現することになるだろう。このプロジェクトに携わった日本政府及び日本の方々、そしてすべての関係者の努力に感謝する。」旨発言がありました。
供与予定の救急車
最後に濱野臨時代理大使から,フダ・プログラムマネージャーに対し、4地域で緊急医療支援を必要としている人々のために,この支援を有効活用してほしい旨述べたところ、同プログラムマネージャーから、必ずそうしますという返事がありました。
左:フダ・エルガイリアルマナー自由団体プログラムマネージャー 右:濱野臨時代理大使