浦林大使の西ダルフール州訪問

浦林大使の西ダルフール州訪問

 11月5日から6日にかけて、浦林紳二大使は、西ダルフール州を訪問しました。今回の訪問は、浦林大使にとって、初めてのダルフール訪問となります。

 今回の訪問の目的は、日本の資金を活用して実施されている、JICA、国連プロジェクトサービス機関(UNOPS)、及び世界食糧機関(WFP)の各プロジェクトを視察することです。

 5日、国連機を利用して西ダルフール州の州都エル・ジュネイナに降り立った後、最初の視察先である、同州シルバ群タンジキ村へ向かいます。未舗装の道路を車で1時間ほど走ると、タンジキ村に到着しました。

 タンジキ村では、UNOPSを通じて建設されたウォーターヤードと呼ばれる給水施設の現地政府への引渡式が行われました。誰もが生きていく上で必要不可欠となる安全な飲み水。ダルフール地域では、その安全な飲み水へのアクセスが非常に限定されています。今回新たに建設されたこのウォーターヤードによって、安全な飲み水を手に入れる上での現地住民の負担が少なくなることが期待されます。また、本プロジェクトは、ウォーターヤードを建設するだけでなく、州水公社の職員の能力向上支援も併せて行うことにより、州政府が自らの力で貴重な水資源の管理を行うことを支援しています。日本は、UNOPSを通じて、同様の支援をタンジキだけでなくダルフール全土で行っており、これまでに30か所以上のウォーターヤードを建設・修復し、100人以上の州水公社の職員に研修を行ってきました。
 
                      
                本の支援で建設されたウォーターヤード                           ウォーターヤードの水を試飲する浦林大使

 引渡式のスピーチで、浦林大使は、本プロジェクトによって建設されたウォーターヤードによって地元住民が安全な飲み水を手に入れることが容易になり、また、タンジキの住民に日本からの贈り物として長く記憶されることを望む旨述べました。

 引渡式の後、同じくタンジキ村の、ウォーターヤードからほど近い場所にある、JICAの支援を受けた保健所の視察を行いました。同保健所では、職員より、日本の支援への謝意が表明されるとともに、タンジキ村での医療サービスの状況や、直面している課題についての説明がなされました。

                                                                                             
                                                                              5Sカイゼンの手法を取り入れ、きれいに整頓された薬品棚

 なお、この保健センターは、新たに建設されたウォーターヤードとパイプラインで接続されており、医療サービスにとっても不可欠な水が供給されることになっています。これは、日本の資金により行われている異なる事業がうまく連携して、より高い効果を生み出していることを示す1つの好例であると言えます。

 6日には、WFPを通じて行われている、国内避難民(IDP)への食糧援助事業の現場を視察しました。この事業の特徴は、IDPが一定の労働をすることにより、その対価として食糧バウチャーを提供することであり、フードアシスタンス・フォー・アセット(Food Assistance for Asset)と呼ばれています。エル・ジュネイナ市内にあるクリンディング1キャンプでは、本事業でIDPが建設した学校を視察しました。また、別のスルタンハウスIDPキャンプでは、IDPが作った鞄や石けん、お菓子などの展示を見学するとともに、実際にバウチャーが配布されている現場を視察しました。

                                                                            
                                                                                                                建設された学校 
 
(了)